ソワソワする男子達

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ソワソワする男子達

翌朝の2月2日金曜日。 昨日とは打って変わって身体が軽く感じた俺は、上体を起こすと寝室の中を見回した。 俺が眠ってる間に香澄が片付けてくれたのだろう。 トレーには、新しい水と体温計だけ置いてあって後はなくなっている。 香澄は俺の隣の布団で可愛い寝息を立てていた。 俺は念の為、体温計を口に咥えた。 電子音が鳴り、見てみた体温は、6度9分。 これくらいなら、無茶しなきゃ学園へも行けそうだ。 と、隣で寝てた香澄が僅かに身じろぎした。 「うーん…おはよう、千夜くん。身体の具合はどう?」 「病み上がりだが、学園へは行けそうだぜ。迷惑かけたな、香澄」 俺はそう言うと、体温計をケースにしまって、立ち上がった。 昨日みてーにめまいを起こすこともなく、布団を縁側に干すと、冬の朝の冷てーが澄んだ空気を吸い込む。 寒いから、直ぐに窓は閉めたが。 「迷惑だなんて…。千夜くんが元気になってくれて良かったわ」 香澄も半纏を羽織り、自分の布団からモゾモゾと起き出した。 「今、朝飯と弁当作る。香澄も行く準備始めろよ」 「ええ!ありがとう、千夜くん。やっぱり千夜くんの手料理が1番だわ」 どこかウキウキした感じで香澄は言うと、洗面所の方へ向かって行った。 今朝の朝飯は、飯に味噌汁、スクランブルエッグに、マカロニサラダだ。
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