山村先輩のチョコレート作り教室

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私は山村先輩のアイデアを取り入れる事にした。 「良いわね、そうさせてもらうわ」 「決まりだね!マカダミアナッツは確かこの戸棚の中に…」 山村先輩は、つま先立ちになって、台所の上の戸棚に手を伸ばすけど、届かない。 私が取ってあげたいけど、身長が私も山村先輩も殆ど同じだから、やっぱり届かない。 そうだわ! 「山村先輩、さっきコートを掛けてもらったキッチンチェアがあるじゃない?あの上に乗って取る事が出来ないかしら?」 「良いけど、危ないから、僕が乗るよう。香澄ちゃんは椅子が動かない様に下で押さえてて?」 山村先輩に言われて、私はコートとジャンパーを一旦、流し台の上に置く。 そして、キッチンチェアを運ぼうとしたら山村先輩に止められた。 「香澄ちゃんは女の子だから、僕が運ぶよう」 そう言って山村先輩は、両手でキッチンチェアを持って、戸棚の下まで持って行く。 山村先輩も、やっぱり男の子なんだなぁ。 そう思いながら、キッチンチェアを両手でしっかり押さえると、山村先輩がスリッパを脱いで椅子の上に乗った。 「大丈夫?怖くない?」 「香澄ちゃんが押さえててくれるから大丈夫だよう。…あ、あった」 山村先輩は、戸棚からナッツの入った袋を手に取る。 と、キッチンチェアから降りようとしてバランスを崩した!
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