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『僕も遊びに行かせて頂いたことがありますけど大きくて広いお宅でしたね』
「そんなにスゲーのか?山村を見てると想像出来ねーが」
『酷い!保!』
『百聞は一見にしかずです。諸橋さんに着いて行けば解りますよ』
「わーったよ!せいぜい楽しみにしてるさ」
そうは言ったもののイマイチ信じられねー。
だが、香澄や鈴木が嘘をつくとは思えねー。
人は見かけによらないって、よくいうしな。
ふと、香澄がヤケに静かだと思ったら、うつ伏せになって寝落ちしてる。
香澄…俺へのチョコレート、頑張って作ってくれたんだな…。
料理の出来ねー香澄にとって、今日は冒険にも似た1日で疲れたんだろ。
俺は声を顰め、言う。
「鈴木、山村。香澄が寝落ちした」
『それでは今日のグループ通話は、この辺にしておきましょう』
『保ー、鈴木くん!おやすみー』
「ああ、じゃあな」
鈴木と山村が電話を切った後、俺は腕を伸ばして香澄の携帯をタップして通話を終わりにした。
そして、素早く自分の布団を被る。
バレンタインデーが楽しみだと思えたのは何年ぶりだろう?
そんな事を思いながら、俺もいつしか眠りに就いていた。
翌日の2月4日日曜日。
今日は特に予定が無いからか、目覚ましを掛けずに寝たら、起きた時はもう10時を回っていた。
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