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そう言うと、香澄はあったけー居間の方へ行った。
俺は台所に行くと、引き続き冷蔵庫の中でメニューの構想を練った。
…決めた。
豚肉とキャベツがあるから、ニンニクの芽も入れて、味噌で炒めるか。
俺が手を洗っていると、コートを着た香澄が台所に入って来た。
「千夜くん。今からコンビニまで行ってくるわ」
「香澄。今、ブランチ作るから買い物なら食ってから行け」
「大丈夫よ。鈴木くんと山村先輩への友チョコを買うだけだから直ぐに戻るわ」
と言った途端に。
ぐうううううううううううううううううううう!
香澄の腹から盛大な音がした。
恥ずかしいのか顔を紅らめる香澄。
「何だ。腹減ってんじゃねーかよ。無理しねーで食ってからにしろ」
「あ、ありがとう。千夜くん」
香澄はそう言って台所を出て行く。
俺も腹減ったな…。
飯は炊飯器の残りにして、とっとと作っちまうか。
俺は手早くブランチを作った。
結局メニューは、さっきの炒めもんと筍の土佐煮、イカと野菜の煮物になった。
ちと作り過ぎたが残ったら夕飯に食っても良いしな。
「頂きます」
香澄はそう言うと、早速食い始めた。
俺も続いて食い出した。
ブランチを食い終わって食器を洗ってる俺の元に腹を満たした香澄が、さっきと同じ格好で姿を見せる。
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