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一体いつになったら会えるんだろう。
そう考えながら君の顔を見つめる。
今、こうしている間も会いたいのに会えないもどかしさを感じている。
「なにジッと見てんの」
そう言って茶化してくる君に
「なんでもないよ」
とだけ返した。
「なんかあったんなら言いなよ?話なら何時でも聞くから」
「んー。」
いつも通りの人当たりの良さそうな笑顔が添えられた無難な言葉を言うものだから特に言うことも無く雑な返事を返してしまう。
「なんでいつも笑顔を作るの?」と聞けたら楽なんだろうが、流石にそんな事は聞けなかった。
気づいているよ。君がふとした時に辛そうな顔をしている事も涙が零れそうになっている事も。そんな時に君が救われるような言葉をかけたいのは山々だが口下手な人間にはかなり難しい話だ。それに、そんな時に言葉をかける程の勇気も持ち合わせていない。どうすれば良いのか、考えれば考える程分からなくなっていく。
どうやったら、いつになったら君を助けられるのだろう。いつまで経っても本当の君に会えないのが何よりも辛い。
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