狭く閉ざされた世界

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狭く閉ざされた世界

外がようやく白んできた。 いつの間にか朝がやって来たのに気付いたのは,細く開いたカーテンのすき間から射し込む明かりが,視界の中に入ってきたからだ。 今日もまた,1日が始まる。 苦痛にも似た感覚が全身に突き刺さり,言葉に表せない痛みや感情がこんなにも辛いのに,どうして誰も分かってくれないのだろうと,この叫びは到底理解しては貰えない。 毎日繰り返される自問自答に,答えてくれる人は現れてはくれない。 ばう?と,夢の世界でアッシュが小さな寝言を呟く。その姿を眺めていたら,自分の抱えている問題が呆れる程,下らなくなってきた。 何時か必ず,この狭く閉ざされた世界に終わりを告げる日が訪れる。 それこそ,この大きくて愛らしい寝息を立てて眠り込む,相棒と一緒に。
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