エピソード

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 ネタバラシとしてスタッフに引きはがされると拗ねた顔をして、その後のエンディングまで一人だけずっとそっぽを向いていた。  ああ、至高だ。この週に一度の楽しみが今の私を作っている。  この動画の為だけに毎日朝起きて会社へ行き、なんとか生きている。  会ってみたいな。  会いたいな。  ハクは東京にいるらしいが、北海道の田舎町からだと相当な距離がある。  それに、東京に行ったって会えるわけじゃない。  分かっている。  それでも一目会いたい。  気が付けば部屋にはハクのグッズがずらりと並び、今ではハクのぬいぐるみを抱いて寝ないと寝れなくなってしまっている。  貯金もこの一年で大分減った。  だけど、むしろハクという天使に出会えて天使様にお金をかけていると思えばこれまで貯めてきてよかったとさえ思える。  ……まあ、どれだけお金をかけても、ハクは私のことを好きになってはくれないけれど。  それどころか、私を私として認識すらしてもらうことだってないはず。  そう、虚しくなって半年――――
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