そして7月

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 暁人の部屋のベッドに寝かされて  「美桜、ごめん明日仕事だよな……あんまり負担にならないように、する」 「私お休み」 「えっ……あ、良かった。なら俺だけかー」 「あっ、ううん、あきもお休み」 「え?いや打ち合わせあったはず……」 「香奈子さんに言付け……頼まれて。明日お休みにしたんでお二人でごゆっくりって……」  3人で歩いていた別れ際にコソっと言われた一言。全てこうなることを見透かされていたのだろうか。 「あー…あいつ……」 暁人は笑って 「ほんとできるやつだな…」 「真野さん……洋子さんのお孫さんなんですね」 「そう幼馴染みたいな。年下だけど頼りになるんだ。合気道やっててすごい強いし」 「へぇ……」 「なに?」 「いえ、べつに」 「やきもち?」  頬をサラッと撫でられた。 「それはないです」 「なんだ」 チュッと唇を重ねてから 「やけよ。俺ばっかり」 「ばっかり?」  暁人の下ろした前髪が目にかかっているのが気になってサラッと撫ぜた。  その手を取られて 「んー…もういい……」  甘えるように上から覆いかぶさって抱きしめられた。少し苦しい重みを感じながら暁人の匂いを求めて首に腕を回す。 「美桜」 「……はい」 「改めてこれからもよろしく、お願いします」 「こちらこそ、どこぞの馬の骨ですが……」 「ふっ……それ自分で言うのか」
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