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「そっか、恋は盲目ってやつ。俺だっせー、もういいわ」
離れて上を見上げた栗原は笑っていた。
私は栗原のアトリエから出た。
私はトウゴの部屋に来ていた。
トウゴの顔を見にくい状況だけど、トウゴに何か言わなくちゃって。
何回かドアをノックするけど、音沙汰なし。
でも灯りは付いてるからトウゴはいるはず。
「ねぇ、トウゴいるんでしょ?」
声をかけるけどなんの反応もない。
「ねぇ、話させて?言いたいことがいっぱいあるの」
そこでドアは開いた。
「わかった、上がって」
1ルーム。
生活感のない部屋。
いつも来てるはずなのに、こんなに違和感を覚えるなんて思いもしなかった。
私とトウゴってこんなに離れていたんだね。
テーブルに着くと何から話していいのか、わかんなくて俯いた。
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