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また視線を感じた。
今回は足音は聞こえなかったが。
少し離れたところを慎重に歩けば、足音は聞こえないのではないのか。
考えながら振り返る。誰もいない。
再び前を向くと前方から若い女が歩いてきた。
派手な服装の女だ。
女とすれ違った後、私は歩き出した。
後ろを気にしたが、もう視線は感じなくなっていた。
佐竹さんが鍋を取りに来た。
「ありがとうございます。シチュー、とってもおいしかったです」
「いえいえ。喜んでもらえてよかったです。どころで、何か困ったこととかありませんか」
「困ったことですか」
「ええ、仕事かプライベートなこととか、なんでもいいですが」
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