10万円ガチャ

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目が覚めると、見覚えのある一軒家の一階で俺は横になっていた。外では見覚えのあるボディの車が駐車場に停めてある。見覚えのある芝生が一軒家の前に広がっている。俺は、自分が引いたガチャの中に閉じ込められたのか?  「やっと外に出られたぜ。願いが叶ったよ。ありがとうよ」  誰かの声がして、家の前に何かの説明書が置かれた『人身売買』と書いてある。人身売買だと、俺は人身売買にかけられるのか。それはイヤだっ!  「誰かは知らないが、俺をここから出してくれ、頼む、出してくれ!」  「そんな事言われてもなあ、お前借金してんだろう。俺が借金返してやるから安心しろ、但し、お前の体でな」  「冗談だろ!?何でもするから俺を元に戻してくれっ!」  「何が気にいらないんだ?大好きなガチャの景品に囲まれて死ねるんだ、幸せだろ?」  「頼む、頼むよ、ここから出し」  言い淀んだ瞬間、カプセルトイ蓋はカパッと閉められた。
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