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芹香のフォローは無意味だった。
誰も巻き込まずに俺だけが死んでも、誰がヒアブをサルベージする?
誰がヒアブに積んでいて、散らばった荷物を回収する?
無論、俺が走っていた山道も雪が溶ける春先まで通行止めだろう。
それでも、死んだからどうしようもない、仕方が無いから考えるなと姉貴から言われても………
俺の性格上、どうしても考えてしまう。
………しかし俺はここで、姉貴の言葉の中に引っ掛かる節があった。
「なあ、姉ちゃん……
さっき、姉ちゃんは"元の世界には生き返れない"って言ったよな。
じゃあさ、"別の世界で生き返る"って事は可能なのか?」
俺の提案に、芹香は手をポンと叩いて納得した様子を見せる。
「ああ、その手があったね。
じゃあ、そうしよっか。
……転生自体は簡単だけど、した後は楽じゃないよ?」
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