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「痛っ………なんだぁ?
人間の小蔵の癖に生意気だなぁ。
俺らオーク様になめた真似しやがって……
おい弟、アイツから殺して食べちまおう!
馬と行商人を殺すのはその後だ!」
「合点だ兄者! 人間め、よくも兄者の頭に石を投げやがって! 覚悟しろ!」
兄オークが矢を蓄えて弓の玄を引き、弟オークがケイに向かって槍を構え、襲いかかる。
しまった、と今更自分の行いを後悔するケイ。
"ヤバイ、死ぬ……父さん、母さん、ごめん!"
死の覚悟を決めて、眼を瞑るケイ。
そんな時、彼の脳裏に声が響く。
『ケイくん、ウチの出番じゃね?』
咄嗟にケイは懐から鍵を取り出し、キーロックボタンを徐に押す。
鍵が眩く輝き出し、オーク達は眼を手で隠す。
「うわぁ! なんだこれ、眩しい!」
「弟! そいつから離れろ!」
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