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イルミネーションできらきらした街は、カップルだらけ。 わたしはその間を縫うように、挑むような気持ちでジェラート片手に進んで行った。 途中で見つけたベンチに腰を下ろす。 見上げるとそこかしこに、まばゆい光の玉が連なっている。 ジェラートをなめながら、ぼんやりとその光の連なりを見上げていたら、じわりと瞳がぬれてきた。 涙が一粒二粒……。次第に大粒の涙となって、次々に頬を伝って落ちていった。 鼻の奥がツンとする。口の中に溶け残っていたジェラートと涙が混ざり合って、あまじょっぱい味がした。 わたしは上を向いた。涙が流れ落ちるがままに任せていたら、涙のフィルターでイルミネーションはいっそうきらきらして見えた。  いつまでも泣いてたって仕方がない――。
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