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次に口にしたのは【ソルサ】。
スペイン料理だ。
肩から背中にかけたロース肉が、サイコロ状にカットされている。
それにオレガノとすり潰したニンニク、パプリカパウダーを混ぜ込んで、オリーブオイルでこんがりと焼いたものだ。
スパイシーさがやみつきで、付け合わせのフライドポテトと交互に食べると、いくらでも口に入っていく。
次は【カジョス】。
スペインのモツ煮込みだ。
教授が丁寧に下ごしらえした、さまざまなモツが入っている。
シロ、ガツ、テッポウ、ハツ、コブクロ。
それにモルシージャと呼ばれる、血の入ったブラッドソーセージ。
ほかに入っているのは、玉ねぎ、ひよこ豆。
クミン、パプリカパウダー、コショウ、カイエンヌペッパーなどのミックススパイスを入れて煮込まれている。
食べている途中で、ゴリッと何かが歯に当たった。
軟骨、だろうか?
何度も噛み砕こうとしたが、噛み砕けない。
口から出したものを指でつまんだ。
ソレを見つめながら、口の中に残っているものをゆっくりと飲み込む。
骨の一部のようだった。
カジョスを作ったのは、教授だ。
間違えて骨の欠片が入ってしまったのだろうか?
いや、違う。
教授に限って、間違えるわけがない。
それに、これは……欠片なんかじゃない。
この料理に使われていた部位は……。
「そうだ。一つ、言い忘れていたよ」
僕は指でつまんだものから、教授に目をやった。
「それは、美波君から君へのサプライズだ」
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