【アロエ】

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「おばあちゃん?!!!」 私は驚き過ぎて一時(いっとき)、熱さと痛さを忘れた。 「ったく貴美(きみ)ちゃんは昔からオテンバじゃき!!ほれ、ばあちゃんの背中に乗りんじゃい!!」 「へ?あ……でも……」 「なんだがね?!火傷(やけど)には何時ものヤツが一番だがや!おいこらせ!!」 「へ?へ?へ?」 気付けば私は久しぶりに、おばあちゃんの背中におぶさっていた。 懐かしい、おばあちゃんの匂い。 懐かしい、おばあちゃんの背中の温もり。 私は感極まって泣いてしまった。 「どしたが?そげな痛か?」 「ううん……」 それ以上、私は何も言えなかった。 こうして幼い頃に、おばあちゃんの背中におぶさっていた頃の事が走馬灯(そうまとう)のように私の頭の中を駆け巡っていた。
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