9人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「おばあちゃん?!!!」
私は驚き過ぎて一時、熱さと痛さを忘れた。
「ったく貴美ちゃんは昔からオテンバじゃき!!ほれ、ばあちゃんの背中に乗りんじゃい!!」
「へ?あ……でも……」
「なんだがね?!火傷には何時ものヤツが一番だがや!おいこらせ!!」
「へ?へ?へ?」
気付けば私は久しぶりに、おばあちゃんの背中におぶさっていた。
懐かしい、おばあちゃんの匂い。
懐かしい、おばあちゃんの背中の温もり。
私は感極まって泣いてしまった。
「どしたが?そげな痛か?」
「ううん……」
それ以上、私は何も言えなかった。
こうして幼い頃に、おばあちゃんの背中におぶさっていた頃の事が走馬灯のように私の頭の中を駆け巡っていた。
最初のコメントを投稿しよう!