第十三章 由梨の中に存在する健吾

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(そう言うことだったのか) 「なあ、一真、俺の側近になれ、時期に俺は西園寺組組長を襲名する、どうだ」 「考えておきます」 その頃、山本はご丁寧にも、渡辺に西園寺組若頭を始末したと伝えた。 「そちらの若頭さんは、今頃サメの餌食にでもなってるよ」 渡辺はまさかと思いながらも、心配を隠せないでいた。 (若頭、どうか、ご無事でいてください) そんな時、渡辺に一真から連絡が入った。 「俺は東條一真です、そちらの若頭さんは無事です、ご安心ください」 「そうですか、すぐに迎えに伺います」 「いえ、動かさない方がいいと思います、出来れば姐さんにこちらに来て頂きたいのですが、 いかがでしょう」 「かしこまりました」 渡辺は由梨を連れて、一真のマンションに向かった。 「若頭、ご無事で何よりです」 「ああ、お前にも感謝するよ、由梨と裕也をありがとうな」 そこへ由梨が顔を出した。 「由梨」 由梨は健吾に近づいた。
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