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一真は組員に撤退する様に指示をした。
そして、山本に健吾の始末を自分がやりますといい、車で健吾を自分のマンションへ運んだ。
一真はどうしても由梨の言動が気になって仕方なかった。
そして、山本について行くことに、納得がいかず、健吾を助けたのだ。
「姐さんは不思議な人ですね」
「めっちゃ可愛いだろう、でも惚れるなよ」
「そ、そんなことしません」
健吾は由梨の病気を語り始めた。
「由梨は間違いなく俺の妻だ、婚姻届も提出済みだ、しかし、病気を患ってる」
一真は驚きの表情を見せた。
「若年性アルツハイマー型認知症だ」
「そんな……」
「ありがたいことに、まだ、俺の名前は記憶から消えていないようだ」
「だから、あの裕也って男のことはわからなかったんですね」
「俺の妻だと言う記憶も消えている」
一真は由梨の言葉を思い返していた。
……「あなたは西園寺組の姐さんですよね」
「健吾さんの奥様はちゃんといますよ」……
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