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「失礼を承知で申し上げます、東條ホールディングス社長夫人と西園寺組若頭の女では、
どちらを選ぶとお思いですか」
「そんなの、俺を選ぶに決まってるだろう」
「若頭、女はいつでも安定を求めます、若い女なら、刺激を優先するかもしれませんが、
彼女は四十二歳です」
「そうなのか」
「はい」
健吾はますます気に入った。
四十二歳であれだけの可愛らしさがあり、優しさもある。
逆にその年齢だから、色気があるのかもしれない。
感じてる顔、喘ぎ声、のけぞる身体、想像するだけで興奮する。
他の男から奪いたいと独占欲が健吾を本気にさせた。
健吾はすぐに行動に移した。
「東條ホールディングス本社ビル前に車をつけろ」
「かしこまりました」
健吾はこうと決めたら裕也の言葉など聞かない。
仕方なく本社ビルに向かった。
本社ビル前に車をつけてから、時間は悪戯のように過ぎた。
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