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シェイドが眼帯に憧れをもったのは、人間界に遊びに来た時のことだった。
その日はハロウィンで色んな仮装やコスプレをしている人で街は賑わっていた。
普段から人間界に遊びに来ていたシェイドも今日は何かお祭りなのだろうと思っていた。
街を歩いていると眼帯をしている人がいた。
医療用の眼帯をしている人もいれば、ドクロの模様の黒い眼帯をしている人もいる。
シェイドはかっこいいと思った。
それから彼女は眼帯をつけるようになった。
シェイドは生徒会長でなくても人気のある生徒だった。真面目で優しくておまけに美人である。
男女共に好かれていた。友達もたくさんいる。
だけど、誰にも言えない事があった。
シェイドは小さい時から人間や人間の世界に興味があり、ある時友達にその事を話した。
だが人間に興味のない魔法使いがほとんどの世界で彼女は「変わってる」と言われ、シェイドは仲間外れにされてしまったのだ。
人間の世界でいう中学生の時のことだったので、シェイドは高校では誰にも言わなかった。
でも人間と仲良くなりたりという気持ちや人間界への興味関心は増すばかりで、誰にも知られないように人間界に遊びに行ったり人間のことを調べたりしていた。学校では人間には興味のない普通の魔法使いを演じた。
誰も人間に興味を示さなくても、自分が人間と関わりたいのだから彼女はそれでいいと思った。
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