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これから先は
俺の夢に現れていた姫君。
私に語りかけてくる若者。
桜の木を見上げる儚い横顔。
桜の木の下で笑い合う光景。
『桜の形をしたあざ』をもつ姫君。
『同じあざ』をもつ桜子さん。
私に優しく微笑むあの若者は、
昭君の先祖の『大木昭之助』という
侍だった。
幼い頃から俺の夢に出てくる姫君は、
桜子さんの先祖の『桜姫(おうひめ)』
と呼ばれるお姫様だった。
昭は思う。
これは、『前世の記憶なのか』と……。
地元の歴史資料を取材する桜子、
彼女は気づきはじめる。
二人の間にある真実を……。
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