33 買い物に行くと…

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33 買い物に行くと…

sideシェリエ 翌朝、ロロドロア様をお送りした後、洗濯に掃除にと一仕事終えた私は王都の中心地に買い物に行く事にした。 食器を割ってしまった分を買い揃えよう、という訳である。 後は、食料も少し。 馬車に乗って王都の中心街に着くと、何やら人々が輪になって集まっていた。 私は馬車から降りて、その輪に近づいていく。 「何かありましたの?」 輪の1人に尋ねると、彼はこう答えた。 「例の行方不明者が出たんだよ! しかも、今度は父親の見ている目の前で連れ去られたらしい!」 「まぁ…!」 私は人だかりを潜り抜けて、中心にいる父親らしき人物に話しかけた。 「大丈夫ですか!?」 「ゔぅ… うちの娘が…」 「お察ししますわ。 少しお話しを伺いたいのですけど。 そこの喫茶店に入りましょう!」 私は言う。 「は、はぁ…? あの、あなたは…?」 「魔導士団・副団長の… いえ、魔導士団・副団長ですわ!」 そして、その父親と喫茶店に入った。 「まずは、大変な事になりましたわね。」 「副団長さん! 娘は… 娘は、助かるのでしょうか!? お願いします! 助けてください!」 「お父さま、この事件では攫われた方々は2、3日後に戻ってきていますわ。 だから、きっと娘さんも… 信じて待ちましょう! も、もちろん、捜査はしますわ!」 「ありがとうございます…!」 「それで、攫った人物の特徴などお聞きしたいのですが…」 「いや、それが黒ずくめでフードを深く被っていましたから… 特徴も何も…」 父親は言う。 「そうですか。 転移魔法で連れ去られたのですね?」 「はい、そうです。」 「失礼ですが、娘さんの血液型はご存知ですの?」 「え、えぇ、そりゃあ。 C型ですけど、それが何か…?」 やはり…! 私はその他の事を聞いて、その父親に礼を言い別れた。
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