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あなただけの
純文学小説を
この手でせめて
書きとらせて
季節とともに過ぎてく
時間ともに重ねてく
重厚な一冊
目次なんて
結局は響きのいい洒落た言葉
捲り返す度に
何章にも区切った
話を添えて
進めていけばいいさ
いくつもの手垢で汚れた跡を
そっと新たにまた
なぞる度に
価値をつけたら
投げ売るみたいで
嫌だから
このまま好きものを書き取らせて
ページを終うその時まで
あなただけの
純文学小説を
この手でせめて
書きとらせて
季節とともに過ぎてく
時間ともに重ねてく
重厚な一冊
シワが寄ったあなたの隣で
頁を刻みながら字数に浸りたいの
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