シワが寄ったあなたの隣で、頁を刻みながら字数に浸りたい

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あなただけの 純文学小説を この手でせめて 書きとらせて 季節とともに過ぎてく 時間ともに重ねてく 重厚な一冊 目次(じんせい)なんて 結局は響きのいい洒落た言葉 捲り返す度に 何章にも区切った 話を添えて 進めていけばいいさ いくつもの手垢で汚れた跡を そっと新たにまた なぞる度に 価値をつけたら 投げ売るみたいで 嫌だから このまま好きものを書き取らせて ページを終うその時まで あなただけの 純文学小説を この手でせめて 書きとらせて 季節とともに過ぎてく 時間ともに重ねてく 重厚な一冊   シワが寄ったあなたの隣で (ねんれい)を刻みながら字数(おもいで)に浸りたいの
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