舞踏会

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ここを逃げ切れば捕まりはしない。はず、なのにーー。 「やあ、シンデレラ。鬼ごっこはもう終わりかな~~?」 「嘘でしょ……」 逃げ帰った自宅にはハーツもといロバートが待ち構えていた。 目の前に王子、後ろは護衛の兵士。逃げられない……。 「そんなに恐がらないでよ。俺は君が欲しいだけなんだ」 「何を、言って……」 「結婚してくれ。君を愛しているんだ」 ロバートはシンデレラの左手を手に取り、(ひざまず)く。 「お断りします」 「あれ……?」 シンデレラの一言でその場の空気が固まった……。
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