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「残念~。双葉ちゃんの話詳しく聞きたかったのに。詐欺にあってお金を盗られたって……」
「ダ、ダメだよ、すごくつまらない話だから。あんなの小説にしたって全然インパクトないよ」
笑顔で言ったけど、何だか心が痛くなった。
でも、もみじちゃんには悪気はない。
「双葉ちゃんの意地悪~。まあ、いいけど。とりあえず早く書き上げてコンテストに応募しなきゃ。締め切りがあと少しなんだよ。他にも挑戦したいコンテストもあるし、もういくら時間があっても足りないよ」
「もみじちゃん、すごい。頑張ってね、応援してるから」
「ありがとう~。双葉ちゃん大好き」
もみじちゃんには才能があると思う。実際、読んだらとても面白くて、その世界観にどっぷり引き込まれる。たくさんの物語を作り上げ、様々なコンテストに応募してて、夢は恋愛小説の人気作家になることらしい。
その夢、私はいつか必ず叶うって信じてる。
「2人ともご飯だよ、降りてきなさい」
下からおばさんの大きな声がした。
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