幸せなんて……ない

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「は~い」 もみじちゃんが返事をした。自然に可愛らしくできるのがうらやましい。 「今日は何だろね?」 「う、うん」 私達はキッチンに降りて、テーブルについた。 1階はリビングとキッチン、おじさんとおばさんの部屋がある。お風呂とトイレはリフォームしたばかりで、まだ真新しい。 「美味しそう~。今日はコロッケなんだぁ」 「もみじ、好きでしょ? たくさん食べなさいよ」 エプロン姿のおばさんは、あまり見た目を気にしないタイプなのか、短髪で化粧はせず、体重もかなり重そうだ。私がここに来た時から同じで、何も変わらない。 「あれ? お母さん、双葉ちゃんのコロッケ少なくない? 私が3個で……双葉ちゃんは2個しかないけど」 確かに私のお皿の上にはキャベツとトマトが雑に盛られ、その横に申し訳なさ程度に小さいコロッケが2個置かれていた。
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