夢のような時間をあなたと

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「わ、私なんかにそこまで気を遣わなくても大丈夫ですから。常磐さんの優しさに甘えて申し訳ないと思いながらも、ものすごく楽しんじゃいました」 「その笑顔……すごくいい」 「えっ……」 「あの日、君がとてもつらそうで。どうしようもなく胸が傷んだ。初めて出会った君のことを、俺は『この人を笑顔にしたい』って心から思った」 「常磐さん……」 サラッとこぼれ落ちた優しさに、フラっとすがりつきたくなる。 「こんな気持ちになったのは初めてだ。誰かを笑顔にしたいなんて……君が俺の心を変えた」 常磐さん……? 私があなたの気持ちを変えた? 「……私は何も……してません。私なんて何の取り柄もないバカな女だから」 大きく揺れる複雑な心を隠し、言葉を絞り出すように言った。

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