おしぼりをどうぞ

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「!好きなら言って下さいよ。無理矢理付き合わせたかと思ってたんですから」 「ごめんごめん、楽しいよ」 私の方が気分転換になってるかも。最近はメッセージカードの事でモヤモヤしていたから。 「じゃあ、今回の件が解決したら次は動物園行きませんか?」 「何で?」 「何で……運命共同体だから?」 「何だそれ。私より自分の姫と行きな」 今回の水族館だって、バレたら嫉妬する子もいると思う。 「司さんて、クールですよね」 「そうかな?熱いか冷めてるかで言ったらぬるま湯の自覚はあるけど」 「それこそ、何だそれ。ですよ。行きましょうよ、また気分転換に。気が向いたらで良いので」 「まあ、それなら」 「約束ですよ」 「気が向いたらなのに?」 「はい、大丈夫です。俺こんなに女性に興味を示されないの初めてで面白いです。やっぱり南条さんみたいな濃い人が傍にいるからですよね」 うーん、売れっ子にしか許されない発言。 「今度菫と二人で出掛けてみたら?楽しいと思うよ」 「良いですね!今回連絡先聞けなかったので次聞いてみます」 そして物怖じもしない。私なんて菫と初対面の時は心臓バクバクしてたけどな。 「じゃ、続き見ましょうか!その後時間あるなら服買いに行っても良いですか?」 「うん」 神楽もほぼほぼ初対面だけど、気を使わなくて良いから楽だ。兄弟はいないけれど、歳の離れた弟がいたらこんな感じなのかな。
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