デラシネの花

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吟風弄月 鳥を愛で 私は夜に咲く浜昼顔 遥か彼方昔の 異国の海に恋焦がれる 今は何処にも無い 追憶の海を 幻の砂浜を 其処には途方に暮れている私がいる 咲く場所を失って ただ枯れてゆくのを待つだけの 根無し草が 何処に行くも能わず 己の体が朽ちてゆくのを待つだけの 漂流する花が 幻の海に恋焦がれている 浅い眠りの中で 今も夢を見ている (2022年10月10日作の詩)
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