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那由多の母親の名前は『涼子( りょうこ )』で、父親の名前は
『京 ( けい )』だそうだ。
『きょう』という読み方のほうが一般的なので『けい』と初見で
読んでくれた人は、いまのところいないらしい。
「お父さんも数字の大きさのほうの『京 (けい)』なの。だからね、
もっと大きな存在になれるようにって、あたしは『那由多』になったの」
「あぁ、なるほど。兆の次が京だよね。
それから先は名前には変な感じだから、那由多はいいね」
「うん、あたしもこの名前、好き!親をも超える、
ビッグな人生を歩んでやろうって思えるよ!」
そうして那由多は、甘いカレーを食べながら、両親の甘い出会いを
話し始めた。
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