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小学生、そして事件。
小さな田舎町で、クラスはひとつだけ。
代り映えないメンバーの中で、那由多の入ってきた影響は大きい。
彼女の底抜けの明るさは、いつでも教室の色を変えていった。
「な、夏野さん、相談があるんだけど」
なーんて、私と那由多が一緒にお昼ご飯を食べていても、女子が
来ることもあった。
「いいけど、食べながらはダメ?3人で食べようよ」
那由多はいつだって気配りを忘れない。
「あ、2人きりのほうがいいんじゃないかな?
2人で給食を食べながらどうぞ。
那由多、唐揚げ、もらっちゃう!よし、安心して行きなさーい」
私だって、気遣いはできるようになった。
「あ、あの......恋の悩みで、それで、ごはん食べれなくて」
「食べなさい!」
私と那由多と2人で同時に言った。
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