小学生、そして事件。

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「ううんっ、委員長も聞いてくれるなんて嬉しい! ねえ、やっぱり頭がいいと名案も浮かぶよね? あたし、あたし、どうしたらいいのかな?名前も学年も、 何もかもわかんないんだよ? あのね、あたしだって、勇気を出して声をかけてみたよ? でも、でも、相手の子は、振り向きもしなくてぇ~っ!」 菜々ちゃんがコッペパンを握り潰しそうだ。 いつも何かしら問われたら『それでいいと思います』だけ言う。 そんな真奈ちゃんの意外な一面が見れて、ちょっと嬉しいけど 同時に切なさがあった。 だって、その、川原にいる男の子......。 「わかった。真奈ちゃんの代わりに、あたしたちが彼と話す。 そのうえで、何を言われても、真奈ちゃんは受け入れる。 ねえ、これだけは約束して!」 那由多が大きな瞳を更に凛としてみつめたら。 真奈ちゃんはうなづいた。 こういう目ヂカラの強さは素直に尊敬できる。
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