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「君、こんにちは。ちょっと話し、いいかな?」
那由多が土手から川原へと降りていったら、彼が振り向いた。
おっ、反応した。
真奈ちゃんが話しかけても無理だったのは、霊感が足りなかった。
そういうことなのかもしれない。
「何を書いてるの?」
スカートを履かないタイプの那由多が、ホットパンツで健康的な
足とソックスの足を伸ばして横に座った。
「宿題、国語の漢字の50文字を書くの忘れててさ。
それで慌てて、川原に降りた。
いつも早起きで登校するからさ、まだ時間あるんだ」
「いま夕方だよ?」
「え?そんな時間?」
少年が立ちあがった。
「あれ?なんか風景がおかしくない?」
少年は何度も周囲を見回している。
一体、どれくらい経っているのだろうか?
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