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「こりゃあ! このクソガキ、またいつまで寝てやがんだ! 学校に遅刻だぞ!」
「ギャー! 布団をはがすのは止めてって言ったでしょっ!」
これまで通りの、一真とサトリの朝だ。
「ああ、ホントに、遅刻だ! もう、鮫島のベンツを専属にしてよ!」
それを、笑いながら見ていた新庄、いや、本当の鮫島に戻った鮫島京介が言った。
「よろしいですよ。私は。一真様のお許しがあれば」
「ねえ! 一真、お願い!」
サトリが、一真を拝んだ。
「くっそー、仕方がねえな。このガキ、鮫島に迷惑かけんじゃねえぞ」
「やったー! 鮫島、よろしくね」
サトリは、鮫島に、ウィンクした。
鮫島は、苦笑しながら頷いて、言った。
「本当に、氷室親子と云う父娘には、かないませんね」
「氷室一真と云う男」
END
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