< ブレイク・タイム >

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一真は、言葉もなく、新庄を見詰めた。 それから、言った。 「俺は、一方的な買収はしない。相手にも利になる買収しかしてないはずだ」 「ええ」 新庄は、答えた。 「しかし、人間には、気持ちというものがあるんです。会社を手放した鮫島社長は生きる意味を見失ってしまった……」 「それで、鮫島京介は、そのことで、俺に復讐をしようと、サトリを誘拐したというのか?」 「ええ、おそらく、そうでしょう。だから、サトリ様のお命が危ないのです」
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