都市伝説 1

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11 ……何故声が聞こえてくるのだろうか?一体だれの声だろうか? 本当に幽霊の囁きだろうか?それとも耳の病気だろうか? お父さんは、どこに行ったのか?…… 僕の頭の中は、目まぐるしく混乱していた。 ……もしあの声が幽霊だったら、本当に許せない。父を狙うなんて! 一体、あのビルで何があったのかわからない。… と、思い先生に聞いてみようと、考えていた。 僕はカーテンを開けて、先生を見た。 先生は、本を読んでいる。 「先生、ちょっとお聞きしたいのですが、大丈夫ですか?」 と、聞いた。 先生は、本から目を離し、僕の顔を見た。 「どうしたの?何か用なの?」 と、少し冷たい言い方に聞こえる。 「桜ヶ丘町にある、廃墟ビルですが、ご存じですか?」 「桜ヶ丘町の廃墟ビルって、あの有名な霊界スポットの事? 知っていると云うか、噂で聞いた事はるよ。あそこは怖い所って 友達から、聞いたよ。それがどうしたの?」 と、少し熱が入ったみたいに言った。 「どの様に怖いのですか?どんな噂があるのですか? 僕、こちらに来たばかりなので、知らないので教えて欲しいのですが、・・・・」 と、真剣な思いで言った。 先生は、椅子を滑らして僕のベッドの横に来た。 「それが、怖い話しなのよ😱・・・」 と、何だか嬉しそうに言う、そして、 「以前、あのビルはアパートだったみたいで、多くの人が住んでいたんだって。そこの住人の一人が、精神を患ってアパートの人達を殺して、自分も自殺したんだって。 それから、あのビルに人が住まなくなって廃墟ビルになったんだって。友達が言っていたわ。」 「そうなんですか。あのビルで殺人事件があったのですか? それから、どうなったのですか?」 と、僕は興味を示した。 「それから、聞いた話によると、そのビルに殺された人の幽霊がいる、と 言われているんだって。 そしてもっと怖い事は、そのビルに入っていた人の中で、死人が出たらしいよ。友達が言っていたわ。知らんけど」 「・・・・・( ̄∀ ̄)。知らないんですか? 僕と雄一君この前そのビルに入って行ったんです。 そしたら、雄一君が亡くなったんです。 これって、幽霊の仕業ですか?」 「えっ🤯・・・・・」 と先生は驚きの声をあげる。 「君と友達がビルに入ったの?そして友達が亡くなった! そんな馬鹿な!本当に亡くなったの?・・・・。」 と、先生の顔が興奮の余りか赤くなる。 先生をよく見ると、美人さんである。 年齢は30歳手前か? 少し細みの顔で、理知的で冷たそうな感じだが、あの驚き方を見ると、意外と感情を表に出す人かも知れない。 「雄一君が亡くなった時、僕の耳元で声が聞こえてきたのです。 『明日はお前だ』と、言う声が!」 と、僕は稲川淳二の様に語った。 先生の赤い顔が、一瞬に青ざめる。 「うそ〜。・・・・・そんなの嘘でしょ!」 「本当に聞こえたのです。空耳かも知れませんが、聞こえたのです。」 僕は、信じて貰いたくて、言葉に力を入れた。
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