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伝説の始まり
そして、島原はやはり忙殺されていた。
連続犯罪者焼死事件は、犯人不在のままクローズされてしまっていた。
何度電話しても、電話口で小鳥遊がヒンヒン言って話にならなかった。
3日後、ようやく勘解由小路と連絡が取れた。
「こちらジャマイカ大使館」
「やかましいお前は!それより、小鳥遊君は?」
「あんなのは知らん。朝起きたらいなくなってたし。本気でどうでもいいんだ。まあもう悪さはせんだろう。何かあればまたされるって、解ってるだろうしな」
「それならそれでいいが、彼女は、いいのか?斬穫か?お前がよく口にしていたあれをやらんで」
「まあいい、スーサイドスクワット的に使い倒した方がいい」
まあ、こいつの管理の下、放し飼いにする気か。それもいいかも知れない。
「まあ、怪奇事件か?お前の好みそうな事件が起きたようだ。今、ちょうど若い刑事が、無茶をやって飛ばされたようだ。彼女の世話を、頼めんか?」
「またぞろつまらん事件か?!そんなのは知らんぞこのデマ人間が!――あん?彼女だと?」
少し黙って、返答があった。
「うん。で?そいつの名は?」
了
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