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私は変わらない。あの日から私は私のままだ。
深呼吸して、これから自分がするべき事を見据える。
放課後の校庭に、私は独りで立っている。
ここからは革命の時間だ。
「ねえ、君たち! いいご身分だね」
私はひとりで、ひとりよがりに叫んだ。
嘲笑が聞こえる、教師がこちらに来ている。
いいよ、存分に笑え。
私は不敵に笑う。一応そのつもり。
馬鹿なことをしているのだろう。そんな事は自分でもわかる。私は別にアニメの主人公なんかじゃない。
それでも、私は私の言葉でこの小さな世界を変革したかった。
「安全圏から石投げて、笑って、楽しい!? 楽しいよね。私がもっと楽しくて苦しい生き方を教えたげる!」
叫べ。
今は周りの言葉なんて聞こえちゃいない。
そして私は全力の大声で彼が教えてくれた言葉を語った。
魔法使いにでもなった気分だ。
その言葉ならこの腐った場所を変えることだってできると思った。
けど、笑い声は止まない。まぁ当たり前か。それでいい。たった一人に届けば。そこから伝播しろ。
言葉は世界を変える。何故か今は根拠も無しにそう信じることが出来た。
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