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15:30
「え? データ修正? そんなのお願いしましたっけ? このドロップシャドウ、いい味出してるなあ、よっ、腕があるねー新人さん! 朝見せてくれたデータで、もう入稿しちゃっていいから。今回はありがとね!」
ねえ建山さん、人格豹変しすぎじゃない?
建山さんの口元はしまりなく緩み、しきりにスマホを眺めている。
僕はおそるおそる聞いた。
「随分、ご機嫌がよろしいようですね? どうされたんですか? 株めっちゃ下がったのに?」
「お、よく知ってるね。株が下がってくれてさ!」
下がってくれた?
建山さんは自分のタブレットをこちらへ向けてきた。そこには持ち株の銘柄名と、大きくプラス表示された数字が表示されていた。
AIインテリジェンス 前日比+¥300,000 / 信用売
建山さんの持ち株、ビルド建設じゃないじゃん……!
「朝はすごく株価が上げてて大損してたんだけど。小説サイトのAI学習の不祥事が発覚して、連想売りからの大幅下落で儲かっちゃったよぉ」
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