引用②夢鴉(むあ)リライト

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引用②夢鴉(むあ)リライト

16 以下、引用つづく 文鳥学講座 第5回 ー文鳥の色彩遺伝ー 「どんな姿になるのか知りたいのだ」 メンデルの法則については、日本では人間の血液型で説明するのが最も理解しやすいだろう。  血液型はA、B、O、ABの四種類だが、これは表面に現れる表現型(phenotype)であり、実際にはA・B・Oの遺伝因子の組み合わせ、つまり、『AA』・『AO』・『BB』・『BO』・『OO』・『AB』の六つの遺伝子型(genotype)から成り立っている。  A・B・Oの遺伝因子のうち、Oは他の遺伝因子と組み合わされると表現型とはなれない性質があり、AとBは表現型になる性質がある。つまり、AとOであればAが強く出、BとOであればBが強く出る。AとBは同等の影響力を持つので、AB型というものが造られるわけである。 文鳥の色彩遺伝が大枠においてメンデルの法則に基づくものとして考えていくが、(現実に産み分けが存在する以上はこの法則に基づく以外にない)、便宜的にそれぞれの遺伝因子をこの血液型に当てはめて行こうと思う。  まず農事試験場の研究から、白の遺伝因子は黒よりも優性である事は明らかなので、ホワイトのW(血液型でいうとA)、一方劣性の有色をグレーのG(血液型でいうとO)にする。また実際には、白と桜でゴマ塩が生まれることがあるので、劣性であるはずのG(O型)と対等な白遺伝因子も想定しなければならない。そこでこれをw(小さいW、血液型でいうならAO型)として話を進めていこう。
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