18「涙」

1/1
前へ
/102ページ
次へ

18「涙」

【吉松side】 狭い見解の深い敵がまた言う。 「所詮、同情票どまりか」 クドい。 犯罪の被害者たる吉松(きちまつ)は 広い見解で浅い吉松(きちまつ)は その加害者の甘えの激しさに、 うんざりする。 喜怒哀楽を見下す精神異常者としか思えない。 金で関係をリセットしたいのに 全てを奪わんとする吉松(きちまつ)の敵は 蚊の様に 彼から欲しいモノを全て奪い 行き長らえようと してるかの様だ。 【茶々side】 茶々丸(ちゃちゃまる)は飛び上がった。 平衡感覚がトリコモナス症で狂ってる シナモン文鳥の 彼女の初フライト それは事故で ふわりと 浮き上がって しまった 舞い落ちるかの様に ポロシャツを 握りしめる 爪、彼女の 壊れものの 茶々丸(ちゃちゃまる) 彼女の亡き姉 朱ノ助(しゅのすけ)の父親でもある彼、ずい力の五六(ごろく)は 心を壊すところだった。 愛娘を突然 失う 怖れた。
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加