やれ!!

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「へっ……?」  ご丁寧に俺の指まで拭く蒼夜。 「俺は……どうだろ?20分とか……」 「20分!?!?」 「うっ、嘘嘘!! 今の嘘!! 10分くらい??」 「10……っ決めた!!蒼夜、俺に10分……いや、20分持たせるコツを教えろ」 「え?」 「なんだよ? 何でもやってくれるんだろ? そう言う約束だよな??」 「……いや、やるけど、医者じゃないから治せるかは……」 「うるさい!! やると言ったらやるんだ!! 蒼夜は黙って言うことを聞いていればいいんだ!!」 「……うーん。まぁ、朱里くんがそういうなら……」 「よしっ。じゃあ早速実践だ。…………あれ? でもだめだ。硬くならない……」  俺の息子はさっきとは打って変わってしょんぼり下を向いていた。  ……そもそも、さっきはなんであんなに上を向いてたんだ??  ジャーーー…… 「朱里くん。これは朱里くんが言ったんだからね?」  蒼夜はキッチンへ行き、手を洗っている様子。 「んー」  だめだ、触ってもぽよんぽよんするだけだ。  キュッ。 「朱里くんが、俺に命令したんだよね?」 「おー」  ぽよんぽよん。  トンッ。 「じゃあ、改めて命令して?」 「は? 何そのはちみつ……「俺は、朱里くんの望むことならなんだってするよ? でも、頼まれなきゃしない。朱里くんが、やれ って言うなら従う。俺は朱里くんの奴隷だから」  真剣な顔をして、朱里の顔を覗き込んで言う。 「奴隷?!」 「うん。そうだよ。あの日、契約したでしょ?」  ……そこまでは言ってないが。まあいいか。 「〜〜っよし! やれ! 蒼夜、やれ!」 「仰せのままにっ」  ニコッと笑い、朱里の後ろに座ると、持ってきたはちみつの蓋を開ける蒼夜。 「ひゃっ!!」  そしてそれを俺の下を向いている息子に垂らすと、 「大丈夫。滑り良くしてるだけだから。明日、ローション買ってくるね」  ぐちゅっ、ぐちゅっ。  卑猥な音を立てながら、蒼夜は手を動かす。 「ひゃっアッ!」  
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