モテる幼馴染の秘密

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 すると、マルクスの大きな手が、俺の薄い胸に触れた。  瞬間、びくりと俺の身体が跳ねる。 「……驚いたか?」  マルクスが、きょとんとした面持ちでそう問いかけてきた。  なので、俺は少しだけ躊躇ってこくんと首を縦に振る。 「けど、大丈夫。……触っていい、から」  なんだか無性に恥ずかしくて、マルクスから顔を背ける。けど、言葉はしっかりと伝わっていたらしい。  マルクスは俺の胸をペタペタと手のひらで触れてくる。なんだか、変な感覚だった。 「……きれいな胸だな」  小さな声でマルクスがそう告げてくるので、俺はいたたまれない。  そもそも、愛撫ってこういうものではないだろう。 (もっと、ほら。なんていうか……)  もっと際どいところに触れるとか、快感を与えるとか。そういうものだと思うのに。  今のマルクスの触れ方は、どちらかと言えば友人にべたべた触れるみたいな感じで――。 「あっ」  と思っていると、マルクスの指が俺の胸の突起に触れる。  そのとき、今までとはなんだか違う感覚が身体中を駆け巡った。自然と声が漏れてしまう。 「ここって、男でも感じるのか?」  マルクスがそう言って、俺の乳首をつまむ。  それだけで、言葉にしがたい快感が身体中を這いまわる。 「ぁ、あっ、そ、そこ」  マルクスの指が、俺の乳首を弄ってくる。つまんで、はじいて、こねくり回して。  それだけで、バカみたいに気持ちがいい。  ぴくん、ぴくんと身体を跳ねさせる俺の姿は、マルクスには一体どういう風に映っているのか。  ……怖くて、聞けない。 「ここ、いいのか?」  耳元に唇を近づけて、マルクスがそう問いかけてくる。  その声が身体中を敏感にして、さっきよりももっと感じてしまった。 「ぁっ、い、いい、きもち、いぃ……!」  自然と口からそんな声が漏れて、快感から涙が溢れて視界が歪む。
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