モテる幼馴染の秘密

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「……ん、そっか」  俺の耳元で、マルクスがそう囁く。その声だけで、おかしくなりそうだった。  ……俺、バカみたいにマルクスのことが好き……だった、らしい。 「じゃあ、こういうの、どうだ?」  マルクスがそう続ける。そして――俺の耳朶を、甘噛みした。 「ぁぅ、んっ!?」  身体が跳ねた。 「ぁ、あっ、や、やめ、それ、やだぁ……!」  マルクスの舌が、俺の耳の孔に入ってくる。そのままぴちゃぴちゃと音を立てて舐められて、身体中が途方もなく熱くなる。  至近距離で聞こえる水音は、俺の気持ちを淫靡にしていく。先ほどまで緩く勃ち上がっていた陰茎は、もう完全に勃ち上がっている。それは、俺にもよくわかる。 「やだ、じゃない。……感じてくれているんだろ?」 「ぁ」  マルクスの指が、俺の乳首に爪を立てる。  ぴりりとした快感が身体中を駆け巡って、はらりと涙が零れた。 「ひぅ、ぁ、も、むり、むりぃ……!」  なんだろうか。  俺の口から零れる声は、ひどく甘ったるくて、胸焼けしてしまいそうなほどだ。  ぶんぶんと首を横に振って、マルクスの愛撫から逃れようとする。でも、マルクスは俺の身体をしっかりと押さえつけている。  その所為で、逃げられない。俺は、ソファーの上で身体を跳ねさせることしか出来ない。 「ぁあっ! だ、だめ、だめ……!」 「ダメじゃない。……ここだって、ほら」  そう言ったマルクスが、俺の下肢に手を伸ばす。  スラックスの上から硬くなった陰茎に触れられて、もうどうしたらいいかがわからない。 「ここ、硬くなってる。……俺に触れられて、感じた?」  意地の悪い問いかけだと思った。  けど、答えなくちゃ。  その一心で、俺はこくこくと首を縦に振る。 「か、かんじた……」  今にも消え入りそうなほどに、小さな声だった。でも、熱を孕んだ、欲情のこもった声だ。 「マルクスに触られて……かんじ、た、からぁ……!」  こんなの、正気だったら口にすることも出来ない言葉だ。  だけど、今の俺は何処か満たされていて。たった一度の触れ合いでもいい。  ……マルクスに抱いてほしかった。
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