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お見合い当日は、悩んだ挙句、
白のラウンドネックの七分袖のブラウスに、
ブルー系の小花柄のフレアースカートを着る事にした。
甘すぎず地味過ぎない組み合わせなので、
大丈夫だろう。
身支度を終えると、私はカフェへ向かった。
約束の時間よりも5分ほど早く着いた。
店の入口には、沢山のハーブが植えられていて、
辺りにはとても良い香りが漂っている。
店はとても可愛らしい洋館で、
入る際にはワクワクした。
少し緊張しながら店へ入ると、
既に窓辺の席へ夫が座っていた。
『もう来てる...』
私はドキドキしながら、夫のテーブルへ向かう。
近づきながら、それとなく夫の様子を観察した。
夫はカーキ色のパンツにチェックのネルシャツを着ている。
足元にはとても大きなリュックが置かれていた。
『登山?』
どう見ても、夫は登山スタイルだった。
私は不思議に思いながらも、夫の前へ進み出た。
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