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 会いたかった。これを読んでくれてありがとう。  君はいくつかな。二十代の若者だろうか。それとも八十代のおじいさん? おばあさん? もしかしたら字を覚えたての小学生かもしれないね。そうなると今書かれている文章は理解できないかもしれないな。  君がこれを読んでいるときには、どれくらいの時間が経っているだろうか。表紙は綺麗なままだろうか。それともボロボロに擦り切れているだろうか。  字はほとんど読めなくなっているだろうか。この文章の中でもしかしたら破れたり墨がかかったりして読めなくなっているところがあるかもしれない。水に濡れない場所に置かれているといいのだけれど。  君はどうしてこれを手にとってくれたのだろうか。タイトルがよかったかな。表紙がよかったかな。作者の名前かな。それともどこかの本棚から飛び出ていたものを何となく引っ張り出したらたまたまこの本だったのかな。  本は好きかい? これを手にとってくれたということは、少なからず本に興味を持っているということだと思うのだけど。ただの気まぐれかな。  もうそろそろ五百だ。何の話かって? もちろん文字数の話さ。キリのいい数で終わらせたい。  ありがとう。また君に会える日を楽しみに。
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