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壁を背にして、体育座りをさせる。両手で左右の足首を掴んで、少しずつ開かせていく。俺が仕込んだAttractを披露する碧は、だいぶ呼吸が浅くなっている。
「もっと、だ。まだ、見えない」
「ぁ、んっ…」
「駄目だ。下を向くな。Up」
涙を浮かべながら、顎を突き上げて、目線だけで訴えてくる。
恥ずかしくて、つらくて、苦しくて、なのに、体が昂ってしまうのだと。嫌なことをさせられているのに、見せたくない、見られたくないのに、そこは理性のタガを裏切って興奮を示している。
「はぁ、ッああ……」
「いい顔になったな」
心と体のバランスが取れなくなったSubが、ひどく苦しんでいるのがたまらない。
きれいに整えられたシーツの上で、しどけない姿をさらす碧は、俺の歪んだ嗜虐欲を満たしてくれる。
「っ、あ、いやァ」
「Stay」
耐えられなくなった碧が身動ぎしそうになるのをGlareで刺す。
「なにが嫌なんだ? 俺のCommandがもらえて嬉しいだろう?」
「ん、っンン」
「碧は本当は、見られるのが大好きなんだよ。自分に嘘はつけない。だから、そんなに興奮してんだろ?」
「ち、ちがっ」
「なにも違わない。いいんだよ、それで。おまえが認められなくても、俺は知ってる。頑固で、不器用で、いやらしい。素直じゃないけど、碧は俺だけの、かわいいSubだからな」
貶められて、辱められて、唇をわななかせているのに、どこか安堵した表情をしている。
「Good boy」
うんと褒めて、撫で回して、とっておきのGlareで包んでいく。緊張で硬くなっていた碧の全身が、俺の一言で弛緩していく。
StayのCommandを解かずに、俺は碧の足の間に陣取ると、膝裏に手を入れた。
「ん、え、なっ、」
狼狽する碧をなだめるように、足の付け根をさすって、目的のものに口をよせる。舌を伸ばして、滲み出した蜜を舐め取る。
「や、やだ、いいよ、そんな、汚い、から、ッ」
「違うだろ、碧。教えたはずだ。Say」
「え、あ、ンン……して、もっと、たくさん、食べられたい」
「食ってやるよ、残さず」
俺は見せつけるように下品な舌舐めずりをすると、大きく開いた口で碧を咥えこんだ。
「ンンンッ!」
上下の唇で挟んでチュウチュウ吸いついて、さらに奥まで飲みこんでペロペロ舐め回す。唾液を絡め、喉全体を使って擦りあげ、思う存分貪りつくす。
「や、っ、アァ……ン」
悲鳴じみた声さえ愛おしい。吸えば吸うほど、新たな蜜が溢れ出す。
「や、やだ、も、出ちゃう、から、」
「やめたいの?」
口を離して問いかければ、碧は放心したように体を震わせている。
「碧、Kiss」
顔を近づけて囁く。卑猥なポーズのまま、濡れた唇が重ねられる。
「そう、いい子だ」
今夜はうんと甘やかしたい気分だった。ドロドロに蕩けた碧が、待ち切れないように熱い息を吐き出す。
欲しい、と思った。
いますぐ、碧が欲しい。
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