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……まあ、それはともあれ。
「――ところで、貴女がよく当たると評判の占い師ちゃんで良いのかな?」
そう、少し腰を落とし尋ねる藤島さん。まあ、彼女も分かった上で一応確認しているだけなのだろうけど。偏見かもしれないけど……黒いローブというこの身形からして既に占い師っぽいし、そんな彼女の前には何やらそれっぽい盤が置いてあ――
「……そうじゃが、だがその前に――その、あからさまに子ども扱いした口調と表情を止めるのじゃ。我はもう煙草もお酒も嗜める立派なレディーなのじゃから」
「「嘘でしょ!?」」
少女からの衝撃が過ぎる発言に、思わずハモる僕ら。えっ、嘘でしょ!? 煙草もお酒もということは、どれだけ下に見積もっても20代……えっ、藤島さんより歳上!? 正直、どれだけ上に見積もっても中学生にしか見え――
「……あの、立派なレディーな占い師さま。もし宜しければ、いったい如何なるアンチエイジング対策をなさっているのか是非ご教示を――」
「藤島さん!?」
そう、深く頭を下げ教えを乞う藤島さん。いや、貴女も十分若いですよ? 間違っても実年齢より上には見えないし。……まあ、それでもやっぱり気になるものなのかな。
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