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夜遅くに彼はきた。
1935年9月になりました。
彼ベルントが我が家に来たのは9月10日の夜10時を回っていました。
ベルントは学校の同じクラスの同級生です。
同じ町内で小さな頃から同じ学校に通っていた・・言わば親友です。
また妹のイルゼはベルントと付き合っていました。
もちろん父はこんなことを聴いたら"まだ早い"と言うでしょ!
ベルントは僕を裏庭に誘ってきます。
彼は僕の眼を見て言葉少なく話し始めました。
「君たち一家はすぐに逃げろ・・少なくとも15日前には国から出ろ!」
「・・なんだょ・・逃げろってウチの親父は銀行に勤めているし・・?」
僕はベルントが何を言っているのかわからなかった!
「・・いま僕が君に言えるのはこれだけだ・・とにかく僕を信じて逃げろフランス・・イヤ、イギリスでも・・そうだアメリカに逃げろ!」
彼の必死さは僕には皆目検討もつかない?
この短い彼の訪問で彼ベルントは最後に僕に言った。
「僕を信じてくれ」
「そうしないと・・このままだと僕は」
「"君の親友では無くなる"」
「そしてイルゼの幸せを僕は"祈ることも出来なくなる!」
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